2018/9/5 肥料取締法に新規公定規格「食品残さ加工肥料」が設定される!生ごみ肥料「みどりくん」に戸籍ができる
1996年から生ごみリサイクルに関する研究を開始し、その数年後には生ごみ肥料「みどりくん」を開発した。2004年、東京農業大学世田谷キャンパス内のリサイクル研究センターに「みどりくん」製造のための実験プラントを設置。2010年10月に「搾油生ごみ肥料」という名称で仮登録がなされた。その後7回の更新を繰り返しながら、新規公定規格の新設を求め続けてきた。その結果、肥料取締法の改正により普通肥料の有機質肥料に「食品残さ加工肥料」という新規公定規格が加えられ、2018年9月5日付けの官報(号外第195号)に公告された。当該公定規格の施行は、2018年10月5日。
2018/8/30 鎌田 淳氏が「日本土壌肥料学会技術奨励賞」を受賞し、その授賞式と祝賀会が開催された。
2015年4月に東京農業大学で学位を修得した埼玉県農業技術研究センターの鎌田 淳氏が「第7回(2018年度)日本土壌肥料学会技術奨励賞を受賞した。受賞対象は「集約的露地野菜及び米・麦二毛作地帯における施肥改善並びに農作物の安全性確保に関する研究」。
8月30日、12時より日本大学藤沢キャンパスで開催された日本土壌肥料学会2018年度神奈川大会で記念講演を行った。午後からの授賞式、懇親会終了後の18時より関係者が参集して受賞祝賀会が開催された。
鎌田 淳氏には、土壌肥料分野での農業技術の発展により一層尽力されることを期待する。
2018/8/28 札幌市で全肥商連主催の「第23回施肥技術講習会(実学編)」が開催された。
全肥商連主催・農林水産省後援による「第23回施肥技術講習会(実学編)」が札幌市で開催された。全肥商連山森章二会長による挨拶の後、4名の講師による90分ずつの講義が行われた。今回の参加者は105名で北海道の普及指導員2名が参加した。講義終了後、18時より情報交換会が和やかに開催された。
2018/8/3 熊本県宇土市と美里町を「熊本土の会」高木会長と表敬訪問した。
長崎県南島原市での研修会終了後、島原外港からフェリーで熊本入りした二日目、宇土市の野口修一市議の案内で「熊本土の会」の高木道有会長と共に、宇土市の元松茂樹市長と下益城郡美里町の上田泰弘町長を表敬訪問した。訪問の目的は、生ごみ肥料「みどりくん」と生ごみ堆肥「みどりくん」の広報のため。
2018/8/1 長崎県南島原市で、「有機栽培技術研修会」が開催された。
長崎県南島原市内の産直三団体をメンバーとする「南島原市有機農業推進協議会」主催の「有機栽培技術研修会」が、ながさき南部生産組合会議室と現地ハウスと露地畑で開催された。今年2月に開催された「有機農業総合研修大会」の続編としての研修会。
9時に集合し、荒木敏明会長(全国土の会会員)の挨拶後、猛暑の中を現地での土壌診断調査研修会会場に移動した。葉菜類の周年栽培ハウスと露地畑で、土壌診断調査のための試坑作成・土壌断面調査・土壌化学性分析のための土壌試料採取法などの実地研修を行った。
午後からは、会議室で1時間の講義後に、参加者が持参した土壌試料のリアルタイム分析を農大式簡易土壌診断キット「みどりくん」と農研機構から借用したバレイショ畑用pH(KCl)測定キットにより行った。
本研修会には、協議会会員の他に、事務局となっている南島原市農林課職員・地元の普及指導員らも参加した。なお、本研修会は農水省の「オーガニック・エコ農産物安定供給体制構築事業」の一環として実施された。
2018/7/10 「第7回土壌診断分析研究会」が開催された。
2018/7/9 JAふくしま未来と東京農業大学が包括連携協定を締結した。
東京農業大学世田谷キャンパスにおいて、JAふくしま未来と東京農業大学との包括連携協定が締結され、菅野孝志代表理事組合長と髙野克己学長による調印式が行われた。この調印式には、2012年以降福島県伊達地域での作物への放射性セシウム吸収抑制対策を協働してきた旧JA伊達みらいの役員(安彦慶一代表理事専務・数又清市常務理事・萩原嘉昭常務理事)らも参加した。
連携内容の概要はこちら
2018/6/14 富良野の北猛俊市長を表敬訪問した。
全肥商連北海道地区部会研修会の翌日6月14日に札幌から富良野入りした。「ふらの土の会」会長の中山農園などを視察後、富良野市役所に北猛俊市長を表敬訪問した。北市長は今年4月の市長選で初当選した。前職は富良野市議会議長。自宅はタマネギ農家で、息子さんは「ふらの土の会」会員。夕方からは、「ふらの土の会」の志賀初代会長・杉村前会長・中山現会長らと夕食会。
2018/6/13 全肥商連北海道地区部会研修会が札幌で開催された。
全肥商連北海道地区部会主催の研修会が札幌市内のホテルで開催された。昨年に続く2年連続の講習会であったが、参加者約50名の大部分は新規受講者であった。10時から2駒、午後2駒の講義の後に、参加者全員によるグループワークが行われた。グループワークでは5名ずつ10グループに分かれて、道内の土壌診断分析結果を検討した。その後、各グループ毎に代表者が土壌改良・施肥設計案に関するプレゼンを行った。なお、受講者には東京農業大学土壌学研究室卒業生も含まれていた。
2018/6/8 JA世田谷目黒元職員湯浅光男さんの慰労会が開催された。
生ごみ肥料「みどりくん」による地域内循環を目指す「じゅんかんチャレンジ桜丘」活動に協力されたJA世田谷目黒元営農部長(現嘱託職員)の湯浅光男さんが5月で完全引退された。そこで、「じゅんかんチャレンジ桜丘」関係者による慰労会が東京農業大学グリーンアカデミーホールで開催された。
2018/6/7 「JAふくしま未来復興応援隊」募集説明会が東京農大で開催された。
福島県伊達市一帯は全国有数の桃産地である。7年前の3.11以降、集荷場での人手不足が深刻化している。そこで、「東京農業大学東日本支援プロジェクト」の一環として、学生にアルバイトを兼ねた応援隊の募集を開始して4年目を迎える。6月7日に東京農業大学1号館内の教室でその説明会が開催された。昨年は200名以上の学生が参加したが、今回は募集時期が定期試験と重なったため、参加者減少が余儀なくされた。
2018/5/16 全肥商連「第22回施肥技術講習会(新基礎編)」が東京農業大学横井講堂で開催された。
全肥商連主催・農林水産省、東京農業大学後援による「第22回施肥技術講習会(新基礎編)」が東京農業大学横井講堂で開催された。今回の講習会の開講式では山森章二新会長による挨拶が行われた。また、今回の参加者は180名とこれまで22回の講習会で最大規模となった。参加者の内訳は、全肥商連会員・準会員・元売会社・賛助会員は約43%で、一般参加者が大半を占めた。また、各地から12名の普及指導員が参加した。
初日の講義終了後には東京農業大学高野克己学長も参加して、情報交換会が和やかに開催された。
2018/5/15 上杉 登全肥商連会長代行の慰労会が都内で開催された。
全肥商連の上杉 登会長代行の慰労会が都内で開催された。上杉会長代行は10年間にわたり会長を務め、この間に施肥技術講習会を立ち上げるなどわが国の肥料業界に多大な貢献をされた。慰労会には施肥技術講習会講師陣と全肥商連職員が参加した。
なお、本年1月17日に新会長に就任された山森章二氏が前職のエムシー・ファーティコム(株)の社長、顧問を兼任されていたため、上杉氏は会長代行として新会長を補佐されてきた。5月末日に退任される上杉会長代行には、今後も肥料業界のさらなる発展にご尽力頂きたい。
2018/4/27 「畑わさび放射性物質吸収抑制対策試験結果報告会」が福島県伊達市で開催された。
福島県伊達市の月舘・霊山地区は約半世紀前より東北地方有数の畑わさびの産地として名高く、1億円の販売高にも達したが、3.11による原発事故で出荷停止となった。そこで、東京農業大学東日本支援プロジェクト土壌肥料グループではJAふくしま未来伊達地域本部(当時は、JA伊達みらい)と伊達市月舘で畑わさびの出荷再開のための放射性セシウム吸収抑制対策試験を月舘で2014年から行ってきた。
本年4月、条件付きではあるが、7年ぶりに一部で出荷が再開され、4月16日にJAふくしま未来月舘共選所で出荷再開式が行われた。
また、4月27日(金)にはJAふくしま未来月舘総合支所で「畑わさび放射性物質吸収抑制対策試験結果報告会」が開催され、生産農家・福島県職員・JA職員など約60名が参加した。今後は、全面出荷再開を目指すプロジェクトが継続される。
2018/4/26 久しぶりに福島を一巡した。
2011年5月に始まった「東京農業大学東日本支援プロジェクト」の土壌肥料グループとして、福島県相馬市(津波被災農地対策)や南相馬市・伊達市(放射能対策)などで活動してきたが、2015年3月の定年退職に伴い第一線からは退いた。
4月27日に伊達市月舘での畑わさび報告会に参加するため、その前日から福島入りして、全国土の会の常連会員である南相馬市の小林農園と昨年12月にハウスを再建し、キュウリ栽培を再開した江口農園を訪問した。その後、相馬市岩子の佐藤農園を訪れた。津波による大きな被害を被ったこの地域の水田では2011年9月より「相馬方式(東京農大方式)による除塩を行い、翌2012年春より順次水稲の作付を再開した。現在では完全に復興して、水稲と大豆によるブロックローテーションが行われているが、課題は地力の維持である。そこで、農芸化学科土壌肥料研究室(2018年4月に名称変更)の大島宏行助教が中心になり、緑肥の導入を進めている。その一環として、ベアリーベッチの生育状態を視察した。
翌27日には、飯舘村の菅野農園を訪問した。NPO法人「ふくしま再生の会」の菅野宗夫さんが水田に近くの山土を客入して作った野菜ハウスの土壌改良を明治大学農学部の竹迫元教授の紹介でお手伝いした。
2018/3/29 「東京農業大学グリーン研究会」が東京農大で開催された。
東京農大出身のゴルフ場グリーンキーパーを会員とする「東京農業大学グリーン研究会」と東京農業大学総合研究所芝草部会の合同による研究会が、東京農業大学グリーンアカデミーホールで開催され、「芝生のための健康な土づくり」と題する講演を行った。昨年の研究会に引き続く第二弾。
2018/3/12 「じゅんかんチャレンジ桜丘2017」が東京農大で開催された。
東京農大リサイクル研究センターで研究用として製造されている生ごみ肥料「みどりくん」を近隣の農家で野菜生産のための肥料として使い、収穫した野菜を庭先や朝市で販売、あるいは学校給食食材などとする地域内循環を目指す活動で、10年以上にわたり続いている。世田谷区の支援事業でもある。
今年度の採集活動として、2017年度「じゅんかんチャレンジ桜丘」シンポジウムが東京農大で開催された。桜丘一丁目の農家、JA世田谷目黒職員など「じゅんかんチャレンジ桜丘」メンバーに加えて、昭和女子大学から学生と教員が参加した。
2018/3/10 「土のリユースと生ごみリサイクル」が東京都中野区で開催された。
東京都中野区のダンボールコンポスト推進グループの中野コンポスト協議会主催・中野区後援による「土のリユースと生ごみリサイクル」が中野区で開催された。家庭でダンボールコンポストを作っている人の他一般の園芸愛好家など約50名が参加した。講演終了後には、ダンボールコンポストの作り方が説明された。
2018/2/27 「有機農業総合研修大会」が長崎県南島原市で開催された。
雲仙普賢岳の山麓に位置する長崎県南島原市で、南島原市有機農業推進協議会主催の「2017年度有機農業総合研修大会」が開催され、「農家のための土壌学 南島原土壌の健康診断 -目指すは、健康な土-」と題する講演を行った。南島原市有機農業推進協議会とは、南島原市と長崎県南部生産組合など市内の農業3団体で構成される。本協議会の事務局長は、長崎南部生産組合理事で全国土の会常連会員の荒木敏明氏。
今回の講演に先立ち、市内の農地から採取した土壌30点の土壌診断分析を行い、その結果に基づいて講演を行った。有機農業推進協議会ではあるが、「有機しか使わない有機農業」ではなく有機配合肥料などを使った特別栽培が中心であったため、筆者の講演内容には関心を持ってもらえたと思われる。ハウス土壌のリン酸過剰・硫酸イオン蓄積やじゃがいも畑土壌の超酸性化・リン酸過剰など改善すべき点は他産地と同様。
今回の講演会をきっかけとして、土壌診断に基づいた施肥管理を基本に健康な土づくりが実践されることを期待したい。
2018/2/23 「諏訪農資 第18回土づくり講演会」が長野県富士見町で開催された。
長野県富士見町で(有)諏訪農資主催の「第18回土づくり講演会」が開催された。2回目以降筆者による講演が続いているので、今回が連続17回目となる長寿講演会。参加者も常連さんが多数。この数年、富士見町の町長による来賓挨拶が行われてきた。昨年新たに就任した名取重治町長は、三重大学農学部農芸化学科卒業で土壌肥料学にも精通。講演会終了の懇親会でも話題には事欠かなかった。
2018/2/20 「平成29年度南郷トマト講座」が福島県南会津市で開催された。
「南郷トマト」として、全国でも名の知られたトマト産地の福島県南会津市で「平成29年度南郷トマト口座」が開催され、「今こそ目指そう! 健康な土づくり(第二弾)」と題する講演を行った。昨年3月に続き2回目。他のトマト産地に比べて、土壌化学性は極めて良好であった。従来から土壌診断分析結果に基づく施肥管理を続けていることがその根底にあるものと思われる。また、昨年の講演で提案した施肥改善対策(有機配合肥料から窒素単肥への切り換え)をすぐに実行するなど、「健康な土づくり」に意欲的な生産者が多い。
2018/2/19 「JA十和田おいらせ冬季営農教室」が十和田市で開催された。
JA十和田おいらせ主催の「2017年度冬季営農教室」で、「目指そう! 日本一健康な土づくり -土壌診断で施肥を見直そう-」と題する講演を行った。常連参加者を中心に約100名が参加。JA十和田おいらせでは「新東京農大式土壌診断システム」による土壌診断が年間約4,000点行われている。全園芸土壌の平均pHは6前後でこの10年間、ほぼ安定している。また、過剰可給態リン酸が過剰なにんにく畑やハウス土壌では右肩下がりの傾向が認められた。
2018/2/14 「全肥商連施肥技術講習会実学編」が熊本市で開催された。
全肥商連主催・農林水産省後援による「第21回施肥技術講習会」の実学編が熊本市で開催された。施肥マイスター資格者の他に普及指導員ら約80名が参加した。講習会終了後に開催された情報交換会では、本年1月に就任した山森章二新会長による挨拶が行われた。上杉前会長は5月末まで会長代行として職務を継続。
2018/1/30 「JAとぴあ浜松農家向け土づくり3回目勉強会」が浜松市で開催された。
JAとぴあ浜松では、2017年度の若手生産者向け土づくり勉強会を施設と露地野菜生産者に分けてそれぞれ3回ずつ実施してきた。その最終勉強会がJR浜松駅前の会議室で施設・露地野菜生産者合同で行われた。勉強会では筆者による1年間のまとめと今後の対策について講演を行った。続いて、元JA全農農業技術センター技術主幹で現在日本土壌肥料学会常務理事の安西徹郎博士による講演「土の物理性診断で作物の生産アップをめざそう」が行われた。安西博士とは古い付き合いであるが、合同講演会は今回が始めてであった。
2018/1/29 全肥商連福島県部会主催の「肥料技術講習会」が郡山市で開催された。
全国肥料商連合会(全肥商連)福島県部会主催の「肥料技術講習会」が福島県郡山市の福島県総合農業総合センター大会議室で開催され、「農耕地土壌の実態とふくしまが輝く健康な土づくり」と題する講演を行った。福島県内の普及指導員も多く参加した。
2018/1/23 「トルコギキョウ実証試験報告会および講演会」が静岡市で開催された。
農林水産省の公募事業平成29年度「花きイノベーション事業」として実施された「転炉スラグを活用したフザリウム防除に向けた実証試験」の最終報告会と講演会が、静岡県内のトルコギキョウ生産農家約50名を集めて開催された。
トルコギキョウ立ち枯れ病が多発した3ヶ所のトルコギキョウハウスで、土壌診断分析結果に基づいて転炉スラグの施用と施肥改善を実践した結果、対照区・試験区共に発病は認められなかった。そのため、転炉スラグの施用による発病抑止効果は確認できなかったが、施肥改善による生産経費削減効果を啓発することができた。なお、転炉スラグ施用によるトルコキキョウの秀品率向上が認められた。
2018/1/22 世田谷区立桜丘小学校で環境・食農教育に関する出前授業が開催された。
筆者らが開発した生ごみ肥料「みどりくん」を核として、桜丘一丁目を中心に地域内循環型社会構築を目指す「じゅんかんチャレンジ桜丘」活動の一環として、東京農大に隣接する世田谷区立桜丘小学校で環境および食農教育に関する出前授業が行われた。講師陣は、じゅんかんチャレンジ桜丘の大江会長・JA世田谷目黒の湯浅部長・地元農家の中杉さんと筆者。それぞれの立場から6年生約120名を相手に授業を行った。東京農大からは東京農大エコバックが児童全員に贈呈された。
2018/1/18 「宮崎県土壌肥料対策協議会第3回研修会」が宮崎市で開催された。
宮崎県と宮崎県内の土壌肥料関係団体で構成される宮崎県土壌肥料対策協議会主催の2017年度第3回研修会」が宮崎県総合農業試験場の研修棟で開催され、「土づくりの基礎と土壌診断」と題する講演を行った。参加者約150名。全肥商連宮崎県部会の会員も多数参加した。